シフォンケーキは家にある材料で作れるので、手作りしたことがある人も多いのではないでしょうか。甘くてフワフワのシフォンケーキはとっても美味しいですよね!
でも、失敗することも多いのもシフォンケーキです。
私も、今まで何度か作っていますが、うまくいくこともあれば失敗することも。。
ちょっとした違いで失敗の原因になってしまうんです。
その中でもよくあるのは「焼き縮み」や「底上げ」といった失敗。
今回はその原因や上手にシフォンケーキを作るコツをご紹介します。
目次
焼き縮みの原因
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焼いた直後はふっくらと膨らんでいるのに、時間がたつうちにどんどんしぼんでしまうことがあります。これが焼き縮みです。
私も、うまく焼けた!と思っていたら、みるみるうちにしぼみ、シフォンケーキの側面が凹んでしまいショックを受けたことがあります。シフォンケーキ作りではよく起きるこの焼き縮みはどうして起きてしまうのでしょう?
・生地の混ぜ不足
卵黄生地に油を入れた時にしっかり混ぜないと、乳化不足になってしまいます。
乳化不足の卵黄生地とメレンゲを合わせると、気泡が壊れやすくなってしまいます。
卵黄と油はしっかり混ぜて乳化させるようにしましょう。
また、粉を入れた時にもしっかり混ぜないと、メレンゲの気泡が壊れ、特に上部が目詰まりを起こしやすくなり、縮む原因になります。
粉を入れる時は、ふるいながら1度に加えます。そうすることで、だまになりにくく、しっかり混ざります。
とろみが出るまでしっかり混ぜることで、焼き縮みを防ぎます。
シフォンケーキにサラダ油を使う理由
スポンジケーキの中で最もやわらかいのがシフォンケーキです。
他のスポンジケーキを作る時はバターを使うことが多いですが、シフォンケーキではサラダ油を使いますよね。どうしてなんでしょうか?
サラダ油にはシフォンケーキ特有のやわらかさをつくるために重要な役割をしているのです。
室温における操作で生地の比重を上昇させず、膨化を助けてくれるのです。
バターは融点が高いので、生地の温度を融点以上、つまり30℃に管理する必要があり、室温の操作では膨化が不十分になってしまいます。
スポンジケーキの性状に及ぼす油脂、および操作温度の影響の研究では、13種類の油脂を用いて比較したところ、サラダ油を用いると最も軟らかいスポンジケーキになると報告されています。
参考文献:石井克枝,金子崇恵,2013,「シフォンケーキにおける油脂の種類が膨化に及ぼす影響」『千葉大学教育学部研究紀要』第61巻,p299-304
・型がテフロン製or型に油脂を塗った
スポンジケーキを作る時、普通は型に油を塗ったり、クッキングペーパーを敷いたりして、型からはがれやすいようにします。
でも、シフォンケーキの場合は、型の内側に生地を張り付かせることで、しぼみにくくします。
テフロン製の型は生地が側面からはがれやすく、しぼんでしまう原因になります。
シフォンケーキはアルミ製の型を使い、油やバターなど何も塗らないようにしましょう。
・完全に冷める前に型から外した
完全に冷める前に型から外してしまうと縮んでしまいます。
1時間半ぐらい冷ましましょう。
・逆さにして冷まさなかった
焼いたら、型に入れたまま逆さにして冷まします。
逆さにすることで、生地がしぼみにくくなります。
底上げの原因
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真ん中だけ、溝のように凹んでしまうことを底上げといいます。底上げが起きてしまう原因をご紹介します。
・メレンゲの泡立てが足りない
シフォンケーキに適したメレンゲは柔らかいメレンゲです。
気泡がきめ細かく、ツヤがあり、持ち上げるホイッパーで持ち上げるとやわらかい角がふんわり曲がる状態です。
泡立てが足りないと、気泡が壊れて気泡同士がくっつき、ひとつのかたまりになってしまいます。
また、逆に泡立てすぎて、ボロボロしてツヤがない状態はすぐに離水してしまいます。
メレンゲを卵黄生地に加える時は、3回に分けます。
最初は、タネにメレンゲを1/3入れて泡当て器で混ぜます。多少泡が消えても良いので、しっかり混ぜ合わせます。
その後、残りの1/2入れて混ぜ、残りのメレンゲを加えて混ぜます。
失敗しないメレンゲ作りのコツについてはこちら↓の生地も参照してみてください。
・生地を高いところから流した
高いところから生地を流すと、空気が入ってしまい焼いた時に空洞ができてしまいます。
特にココアパウダーや抹茶パウダーなど粒子の細かいものを加えた場合、生地が密になって空気が逃げにくくなるので、穴が空きやすくなっています。
低い位置から流し入れるようにしましょう。
・オーブンの温度が低い
温度が低いと、うまく膨らみません。
しっかり予熱してから焼きましょう。
・焼き時間が足りない
家庭のオーブンによっても焼き時間が変わるので、レシピに書かれている時間だと短いということがあります。
焼き上がりは、1番膨らんだ状態から、少し沈んだ時です。
こまめにチェックするようにしましょう。
参考文献:cuoca「シフォンケーキ」失敗から学ぶ!成功するお菓子レシピ
シフォンケーキの作り方
★シフォンケーキ型17㎝で作る場合
【材料】
卵白145g
卵黄55g
グラニュー糖60g
小麦粉70g
牛乳65ml
サラダ油55ml
【作り方】
①卵黄を泡だて器で30秒攪拌し、牛乳を少しずつ加えながら30秒攪拌する。
②サラダ油を少しずつ加えながら30秒攪拌する。
③小麦粉をふるいながら1度に加え、粉が良く混ざるように泡だて器で30秒攪拌する。
④卵白にグラニュー糖の1/3を加え手ハンドミキサー最大速度で15秒攪拌する。
そこに残りの1/2を加えて最大速度で3分間攪拌する。
さらに残りのグラニュー糖すべてを加えて最大速度で5分間、速度(MIN)で1分間攪拌する。
⑤卵黄の生地に④のメレンゲを3回に分けて加える。
まず1/3加えて泡だて器で20回混ぜ合わせ、さらに残りの1/2加えて泡だて器で20回攪拌し、残りすべてを加えて泡だて器で20回攪拌する。
ゴムベラで底から5回混ぜる。
⑥型には何も塗らずに⑤の生地を低い位置から流し入れる。
⑦180度に温めたオーブンの中段に入れ、30分間焼く。
⑧焼きあがったら、すぐに逆さにして、1.5時間冷却する。
⑨完全に冷めたら型からはずす。
参考文献:石井克枝,金子崇恵,2013,「シフォンケーキにおける油脂の種類が膨化に及ぼす影響」『千葉大学教育学部研究紀要』第61巻,p300